うちの子ぽんぽん 作り方の基本とコツ

ぽんぽんでかわいい動物が作れると知ってから、密かにうちの子を作ろうという野望に燃えた方、私だけじゃないはず。このページでは、野望を叶えるため四苦八苦した「うちの子」即ち「オリジナルデザイン」のぽんぽんの作り方・コツについて紹介します。

ぽんぽんは子供の頃に遊びで作っただけで、一番簡単な一色で作るものしか知らなかったので、まずはtrikotori(黒田翼)さんの「犬ぽんぽん」という本を教科書に犬を作り始めました。そして慣れてきたらオリジナルを作れるようになったので、愛犬・チャウチャウのぽんぽんや知人の犬猫のぽんぽんを作ったりしています。

ぽんぽんの基本の作り方(ポンポンメーカーの使い方など、毛糸を巻いてカットしてまるく成形する部分)はtrikotoriさんの本やHONDAの自由研究ページ(https://www.honda.co.jp/kids/jiyuu-kenkyu/challenge/c-5/)で紹介されているものと同じですので本サイトでは詳しく書きません。ここではオリジナル部分について書いていきたいと思います。

このページでは実際に作った時の写真を参考として載せていますが、オリジナルぽんぽんを作る際の大まかな流れを紹介する目的なので各部詳細は載せていません。個別ぽんぽんの作成イメージ図、コツ、工夫した点などは別ページで紹介予定です。

※ このサイトは万人向けの安全性、作りやすさを考慮した作り方を紹介したものではありません。あくまで素人が考えた一つの方法としてご参考にしていただければ幸いです。

オリジナルぽんぽんの作り方

動物でもキャラクターでも、作り方の流れはこんな感じです。

製作フロー
  • イメージ
    完成形をイメージしてイラスト化
  • 図形化
    ポンポンとして巻いていく順番、位置を図示
  • 材料選び
    毛糸を選ぶ
  • ぽんぽん作成
    毛糸を巻いて、カットして、基本の形に成形
  • トリミング
    トリミングしながら完成形に形を整えていく
  • パーツ作成
    目や鼻などぽんぽん以外のパーツを作成
  • 完成
    ぽんぽん本体にパーツを繋げて完成

イメージ 図形化

簡単なものは球に近い形です。なので毛が多くて顔がまるい子は簡単にイメージできると思います。
イメージできたら私はいつもイラスト化しています。そして完成形をイメージした後は配色を考えます。

ぽんぽんでの表現幅は思いのほか広いのですが、毛糸を巻いて球体を作る構造上、できる形、模様に制限があります。

模様は左右対称が基本、応用で上下対称となるデザインでもOKです。ぽんぽんを形作った後に短い毛糸を差し込む形で毛を移植すると、左右非対称の模様も可能になります。

毛糸を巻く順番や位置を考える上で大事なのは、毛糸を巻いた後カットして球体の形になるという構造を想像することです。左右対称となるデザインの場合、ポンポンメーカーの一番内側、最初に巻く部分(下図オレンジ)がぽんぽんにした時の一番広がらない位置に来ます。どんどん巻いていくと、ポンポンにした時に広がる部分、下図のオレンジから青、緑のような位置関係になります。右から左へ巻いていく位置関係(黒い点線矢印の方向)は、下図、円/球体の頭頂の薄いオレンジから濃いオレンジで表しています。

上記を念頭に置いてデザインしたのが下図です。左の完成図のイメージを描いた後、右のように巻く順番、位置を図示します。この図(以下、巻き図)はtrikotoriさんの本で学んだ書き方と同じで、円の内側から外側に向かって巻く順番を表現しています。完成図と巻き図の関係性を例として矢印で示しています。

チャウぽんぽんのイメージ、巻き図 (手書きでラフに描いています)

巻き図を元にポンポンメーカーに巻いていくことになりますが、巻く数は小さいポンポンメーカー(直径4cm)で、右から左への半円1周で約30巻き、内側から外側へ8~10周で計画しており、使う毛糸の太さで変えています。上のようなラフな巻き図ではやりにくい方は、予め細かい部分の巻き数と何周目で巻くかも図示しておくと良いと思います。

材料選び

材料の毛糸はウールの割合が多いもの、太さも揃っていた方が扱いが良いのですが、私はイメージに合った色であることを優先に選んでいます。一つのぽんぽんに使用する量はそこまで多くないので、目当ての色があれば百均で購入します。なければ手芸屋さんまで探しに行きます。
目は、チャウチャウのようにほとんど毛で隠れて目立たないものは黒の毛糸で作ってしまいます。目で表情が変わるものは、ぬいぐるみ用のさし目やレジンで自作しています。

長毛ねこぽんぽんの材料 (巻き図で計画した色を上から順番並べています)
レジンで作成したさし目たち

ぽんぽん作成 トリミング

毛糸が準備できたらポンポンメーカーに毛糸を巻いて、球体のぽんぽんを作ります。応用で、毛糸をゆるく巻いたて毛を長くしたりボリュームを出したい場合は、切りすぎないように注意します。

長毛ねこぽんぽんの巻き終わりからカッティング
長毛ねこぽんぽんのぽんぽん化
(頬から首にかけては長いまま残す)

ざっくり形を整えた後は完成イメージに沿ってトリミングしていきます。

切りすぎを防ぐため、予め完成形で長くなる部分、短くなる部分を確認してから、鼻(マズル)をフェルティングニードルで固めます。バランスがイメージ通りであれば、マズル周りの毛をカットします。

長毛ねこぽんぽん (マズル形成後)

パーツ作成と前後しますが、トリミングの途中でパーツを作成しておくとバランスを確認するのに便利です。
目や耳を仮置きして、目の周りの模様、全体的なバランスを確認します。

長毛ねこぽんぽん 目や耳の仮置き

随時バランスを確認しながらトリミングを進めていきます。

パーツ作成

耳、鼻、尻尾などの目以外のパーツは毛糸で作成しています。羊毛フェルトでも大丈夫ですが毛糸と同じ色の羊毛フェルトを購入するよりは同じ毛糸を使う方が手っ取り早いので、毛糸を使用することが多いです。
毛糸の状態のまま、何かに巻き付けて平らに形成する場合(下写真)と、撚った毛糸を分解して羊毛フェルト化して形成する場合があります。

何かに巻けないほど小さいパーツの場合は、ざっくり形を作って指で挟んだまま、指を刺さないように注意しながらフェルティングニードルで固めます。

ねこぽんぽんの耳作成
ねこぽんぽんの耳、チャウぽんぽんの耳

尻尾はふさふさのモノを作る場合、本体と同じように小さなぽんぽんを作成してくっつけたりもします。

尻尾用ぽんぽん作成

完成

個別パーツを本体に繋げて完成です。
基本的にはフェルティングニードルで各パーツと本体の接続部を刺し固めますが、尻尾のようにパーツが大きい場合は本体ぽんぽんをまとめている糸に通して、外れないように固く繋げます。

目はさし目の場合はボンドで固定します。

ねこぽんぽんにはテグスでひげも付けています。

チャウぽんぽん
(尻尾ぽんぽんをまとめている毛糸を、毛糸用針で本体ぽんぽんをまとめている紐に通して固定したところ)
長毛ねこぽんぽん

最後に全体のバランスを整えて、毛足を揃えたら完成です。好みでストラップやブローチピンを付けると持ち運びに便利です。

私はチャウぽんぽんをリュックに着けて、いつもうちの子を感じていました( ´∀` )

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