犬の毛を草木染めで染めてみた。

うちにはいくらでも犬毛を生産してくれるチャウチャウ犬がいます。いくらでもは言いすぎですが、事実1年で400g以上の毛を収穫できています・・・。
その毛を使って何かできないかなと犬の毛紡ぎに挑戦している記事は以前紹介しましたが、他の色にできたらもっと楽しいだろうなと草木染めに挑戦してみました。

この記事では染めてみてどうだったのか、実際にやってみた染め方と結果を紹介します。

尚、犬毛を染めるにあたって、染め方は羊毛の染め方を参考にしています。例えば、羊毛は温度の急激な変化に弱いため、60℃以上の高温の染液で染める場合は30~40℃の温水からスタートするなど、羊毛ならではの注意点を踏襲して染めてみました。

雑草染め(カラスノエンドウ)

植物を染料とする場合、多くは煮だしで染料を抽出します。
今回は川原などでよく見る雑草、カラスノエンドウで染めてみました。

染料:カラスノエンドウの煮だし汁
媒染:銅媒染(後媒染)
染めたもの:チャウチャウ犬毛 (チャウチャウ犬なつの抜け毛)
結果:茶色の混ざったクリーム色の毛が少し緑がかったカーキ色に
補足:カラスノエンドウは約300g採集し洗浄、花は取り出し小さくカットして沸騰したお湯で20分ほど煮だす。3時間ほど浸して媒染液に浸けたがあまり変化がなかったので2回繰り返した。

チャウチャウ犬毛のカラスノエンドウ染め

花びら染め(シラン)

花びら染めは草木染めで一般的な煮だしの手法ではなく、常温の水の中で花びらを潰すことで染液を作ります。
今回は庭に植えられていたシランの花の自然に落ちた花びらを集めて染めてみました。

染料:シランの花びらを潰した抽出液(クエン酸、重曹入り)
媒染:媒染なし
染めたもの:チャウチャウ犬毛のフェルトボール (チャウチャウ犬なつの抜け毛)
結果:白に近いクリーム色の毛が淡いクエン酸入りの方は淡いピンクに、重曹入りの方は薄い茶色に
補足:色素はアントシアニンで、水に入れた花びらを潰した直後の染液は花と同じ紫色だが、酸性にすると赤色に、アルカリ性にすると最初青紫だったのが緑、茶色と変化していく。

チャウチャウ犬毛のシラン花びら染め

紅茶染め

紅茶染めも煮だしの手法で染料を抽出します。今回は使用済みのティーバックを10個近く使用しました。

染料:紅茶のティーバックの煮だし汁
媒染:媒染なし
染めたもの:チャウチャウ犬毛 (チャウチャウ犬なつの抜け毛)
 ・・・抜け毛を洗った後の原毛、フェルトボール、フェルト化して作った三つ編み紐
結果:白に近いクリーム色の毛が薄い茶色に
補足:染液の温度、付けた時間は記録を取っていなかったため不明。失敗としては染める過程でフェルト化してしまったこと。羊毛同様、平面方向にこするのは厳禁、染めた後(濡らした後)は濡れている間にほぐすべき。

チャウチャウ犬毛の紅茶染め

玉ねぎ染め

玉ねぎ染は玉ねぎの茶色い外皮を利用した染め方です。今回は料理で使用した玉ねぎの皮を集めて染めてみました。

染料:玉ねぎの皮の煮だし汁
媒染:アルミ媒染(焼ミョウバンを使用、先媒染)
染めたもの:チャウチャウ犬毛(チャウチャウ犬エイドリアン、ティティの抜け毛)、羊毛、絹布
結果:薄茶色の毛がオレンジに近い黄色に
補足:玉ねぎの皮約40gで犬毛約120g、羊毛約80gを2回に分けて染めた。繊維を保護するリンスのような役割をする酒石英(クリームタータ)を媒染液に混ぜた。

藍染め

藍染めは一般的な煮だしの方法ではなく、酸化還元反応を利用した染め方になります。
今回はアナンダさんの「賢い藍染めセット」というキットを購入して染めました。こちらのキットでは約1kgの原毛を染められるとのことです。

染料:天然インド藍の粉末
媒染:媒染なし
染めたもの:チャウチャウ犬毛(エイドリアン、ティティの抜け毛)、羊毛、絹布、麻布、綿バッグ
結果:薄茶の犬毛が少しくすんだ藍色に
補足:1つのキットで、薄くしか染まらなかったものを含め犬毛+羊毛約850g、1mx20㎝くらいの絹布、80x50cmくらいの麻布、小さめの綿バッグを染めた。還元剤はソーダ灰、ハイドロサルファイトを使用。藍染め染液は温度が下がったり空気に触れて酸化してしまうと染まらなくなる。一晩置いた後の染液では染まらなくなってしまったので、2番染めでは染液を加熱し、新たに用意した還元剤を入れて染めた。こちらのキットはポリ袋染液を使用するため酸化をなるべく防げる、お手軽で画期的な方法であるが、不注意で染めるものの出し入れ時にこぼしてしまい、周辺の物に色が移ってしまった。空気に触れさせないようにと気にしすぎたのが原因で、取り扱いには注意が必要。染液が薄くなったり、酸化が進むと淡い色に染まる。

さいごに

犬の毛を染めるのに羊毛の染め方で問題ないようで、ばっちり染められました。

犬の毛以外にも、玉ねぎ染、藍染めでは羊毛や絹布、麻布も一緒に染めています。
羊毛は白を使ったので、茶色ベースの犬毛に比べて色鮮やかですね。

今回は草木染めにこだわったわけですが、もちろん化学染料でも犬の毛を染めることはできると思います。しかし、せっかく自分の手で生き物そのものから頂いた毛を染めるので、化学染料ではなく草木染めを選びました。

染色反応は化学変化です。色を上から塗ったり刺繡したりするのと比べて染料そのものの色とはならない点が化学の実験をしてるみたいでおもしろいですね。

各染め方の細かい手順や染めた原毛を使って作った作品などは今後紹介できたらいいなと思っています。

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